【YOSAKOIで世界を繋げ】~元ADの協力隊🇧🇷活動BLOG~

2019.7.22~日系社会青年海外協力隊2019-1次隊としてブラジルに来ました! テレビ番組元AD/青年海外協力隊/日系社会青年ボランティア/ブラジル/旅/ヒッチハイク/YOSAKOIソーラン

<宗教のレポート>と<新興宗教◯◯会に勧誘された話>

 

青年海外協力隊に合格すると、

派遣前訓練までにいくつか課題の提出が必要になります。

決められた動画を見て、選択形式の問題に答えたり、

◯◯について自分の考えを書きなさいというレポートでした。

よーし!と意気込んで始めたはいいものの、

私はある一つのレポートから抜け出せなくなってしまったのです。

 

それが《宗教》について。

 

内容は、

海外で信仰について訪ねられたときに何と答えるか

というものです。

 

 

 

 

フィリピンやスペインでは、

街中に大きな教会があるのを

たくさん目にしました。

 

タイに行ったときには寺院を巡り、

オレンジ色の袈裟を着ているお坊さんには

女性は触れてはいけないと言わたこともあります。

 

だけどそれは、

宗教に触れるというより、

観光施設に足を運び、

外から眺める一観光客でしかなかったのです。

 

 

 

なぜ祈るのか、

神の教えを信じるとは何なのか。

 

 

 

日本では特定の宗教団体、組織に所属している人は少数です。

だから、たいていの日本人は自分のことを無宗教だと答えるでしょう。

 

私もその一人でした。

ただ、本当に無宗教なのでしょうか。

 

葬儀は仏教、

クリスマスはキリスト教

私たちは宗教と関わりを持って生活しています。

そう考えると、

仏教も信じているし、キリスト教も信じてはいる、

他にも、何かの宗教から影響を受けて

日本の生活に習慣化されていることがあるはず。

 

だけど、

誰かの教えに従って生きている意識はない......というところでしょうか。

 

 

 

小学生の頃、先生やお母さんが言うことが正しいものだと思って

行動していましたよね。

もしそれが、神を信仰するという感覚に近いのだとしたら、

大人になった自分にはそのような

先生やお母さんに代わる信仰の対象は存在していません。

 

強いて言うならば、

特定の宗教には依存せずに培われてきた

「自分自身の経験」を信じていると思っています。

 

自らの選択を増やすため・成功するためには

たくさんのことを知るべき。

だからこそ私は、

もっと色んな世界を見てみたいし、

色んな人に出会い、色んな経験をしてみたい

と考えるのだと思います。

 

 

 

という感じにレポートをまとめた私ですが、

ADを辞め、北海道に帰ってくるまでの最後の1ヶ月の間に、

東京で宗教に関する一つ初めての経験をしていました。

 

それは

《単発のバイトで知り合った男性と

 ご飯を食べに行ったら、

 とある宗教◯◯会の勧誘だった》

という話です。

 

これまで、

がっつり何かを信仰しているという人に

出会ったことはほとんどありませんでした。

ご飯を食べる約束で会ったにも関わらず、

それが新興宗教の勧誘だった

しかも

その駅がその宗教の会館があるところだった

後から知った時にはぞわっとしました。

 

否定するわけではないですが、

私は新興宗教に対して良いイメージを持っていません。

宗教団体が殺人事件を起こしたこともあるし、

洗脳されると周りを客観的に見ることができなくなってしまうのではないか

という心配がありました。

 

ただ、初めての経験、知らない世界にビビりながらも、

取材するような気持ちで一度冷静に話を聞いてみようと思ったのです。

 

 

 

 

事の始まりは、

ADを辞め、お金に困って入った単発バイトでした。

たまたまその日同じ場所で働いた2つ上の男性、

定職に就いていて、

今日は有給を取って単発バイトをしている

という中々変わったお方でした。

 

バイト中、そこそこ仲良くなり、連絡先を交換。

数日後、ご飯でも行こうと池袋で待ち合わせをしました。

 

バイトの時に話していたオススメの焼肉屋が数駅隣にあるからと、

池袋から電車に揺られること数分。

私の頭の中は全く疑うことなく、焼肉です。

 

しかし、駅に着くと、

なぜかモスバーガーに行こうと言い出しました。

「話したいことがある」と。

 

焼肉を食べに来てるのに、

その前に飲食店に入るなんておかしいでしょ、

と思いつつ、ついて行くと、

派遣元を移動して自らの時給が上がった経験談を話し始めました

同じ派遣先で、時給の違いを理由に

派遣元の会社を移動するなんてタブーなんだけど、

それができてしまった。

普通ならあり得ないことを可能にしてしまったんだ、と。

 

そしてそれは、勤行のおかげ

 

正直、

「出た...」と思いました。

色んな人に出会うことが楽しいとはいえ、

ほいほいついて行っていてはいつか騙される、危険な目に合うと、

実感した瞬間でもありました。

 

インターネットで検索すれば、色々と悪い噂が書かれています。

ですが、彼は、無理やり連れて行くわけでもなければ、

断った人を入信させるような強行突破的なことをする人でもありませんでした。

 

「こんな素晴らしい教えがあるから

 君にも教えてあげたいんだ」

というスタンスで、私に紹介してきた、という印象です。

 

お酒を飲んで酔っ払って入信させた、となってはいけないし、

無理やり連れて行くとかは絶対にやってはいけないと強く言われているそうで

焼肉の前にモスバーガーに入ったのです。

 

もちろん、その場で帰ることもできたのですが、

私の頭の中では、焼肉と興味が勝っていました。

わざわざここまで来て焼肉を食べずに帰るなんて...

 

机の上に置かれた会報を彼は読み上げます。

とはいえ、入信する気はありませんでした。

私の興味は「どうして彼がそこまで信者になったのか」です。

 

良いことがあればそれは勤行のおかげ。

就活がうまくいなかった人が、勤行をするようになってから、内定を得た。

死ぬときには極楽浄土に行きたいですよね、

信者で亡くなった人が、

普通は死後硬直するのにただ眠っているような顔で、硬くならなかったんだ。

色んな話がありました。

 

東京は大地震が起きると言われていて、

それがわかっている中で何をするのか。

あたかも、勤行をしていれば助かる、というような言い方でした。

 

そもそも疑いの目を持って話を聞いているのだから、

ここでこちらから話を投げかけたらどうなるんだろうと思い言ってみました。

 

「でも、信者だけが助かったっていう事例がないと

 本当に勤行のおかげだったのか信じられないよね」

 

すると彼は、

「あるんだよ!」と、一枚の写真を取り出しました。

 

あるんかーーーい、用意周到だな!!!

と思わず苦笑い。

 

それは東日本大震災津波にのまれた地域の写真でした。

 

周りが壊滅状態の中、一つのマンションが建っています。

その中の一部屋だけ、何事もなかったかのように

ベランダには洗濯物がかかっていました

 

マンションの入り口には大きく赤で✖️が書かれ、

これは死者が発見されたという印なんだ、と。

このマンションは死者が出るほどの被害を受けた、

なのに、その信者の部屋だけは何事もなかったかのように残っている。

まあ、合成だと言われれば、合成でもできちゃうんだろうけどね。

 

最終的には、

「僕は君に教えたからね、何があっても知りませんよ」ってことだから。

と、えええええ~!?

そんな脅しみたいな言い方...

 

 

 

 

とりあえず、わかった!

帰って会報は読む!

だから焼肉に行こう!

 

その焼肉屋で聞いたことですが、

会館があるからよくそこの駅やそこの焼肉屋に来る、

もし私が行くと言ったらそのまま会館へご案内、

行かないと言ったらパッと焼肉食べて、

彼は会館で勤行をして帰ろうと思っていたそうです。

 

それだけのトーク力があれば、

営業とかにも向いてそうなのに、と話しましたが、

彼は定時の仕事をしており、それは◯◯会の活動があるからなのだそう。

 

ベースが宗教活動であって、

そのおかげで自分は幸せに暮らせている、

そんな生き方もあるのだなーと

宗教を身近に感じた出会いでした。